『或る、行為。』
 或る○○シリーズ。2。

 

 

夜が、明ける。
ジワジワと滲み出してくる太陽が、窓の外に現れるのを
一睡も出来なかった乾いた目で見つめ、か細く息を吐き。
酷く疲れていたが、やはり眠る事は出来なかった。
もう一度首に手を這わすと、現状を否定させないとばかりに存在する首輪が触れる。

どうして、こんな事になったのだろう・・・。


「・・・寒・・」


昨日剥ぎ取られた服はグリムジョーに持って行かれてしまい
暖房が効いている部屋とは言え、素っ裸で黒いソファに放置されているのは寒かった。
裸に首輪一つなんて、本当に飼い犬みたいで絶望的だ。

夜通し起きていたのに打開策すら浮かばず、
いや、寧ろ考えることが出来なかったと言うべきで、、

・・・・くそっ・・・


一晩中玩ばれた躯に点々と残る鬱血痕。
言いたくないが散々嬲られた股間はまだジンジンと疼いている。
最悪だ・・・。
あれは相互オナニーなんて生易しいもんじゃない。
ただ俺が一方的にイかされるだけの、拷問のような行為だった。
どうして男の俺があんな目に遭わなければならなかったのか、理解出来ないし、したくもない・・・・


「なに朝っぱらから考え込ンでんだよ?」
「・・っ!」


不意に、低い声がして、ビクリと大袈裟に躯が跳ね
慌てて振り返ると、壁に凭れかかってこっちを見ているグリムジョーと目が合った。
朝風呂でもしていたのか、髪が濡れているし目許のメイクも無い上
下はスウェットパンツに上半身は裸という格好だ。
驚いて硬直していると、咽喉で哂われ、こっちに向かって歩いて来るから
俺は我に返ってそこから逃げようとしたが、その前にソファに組み敷かれる。


「、っやめ・・、放せ・・・!」
「ヤダ」


ニヤリと口端を吊り上げるグリムジョー。
嫌な予感がして、何とか押し退けようと腕を突っ張るものの
昨日の行為の疲れと一晩眠っていない睡眠不足の所為で、うまく力が入らない。
焦りと恐怖で喘いでいると、哂ったままの薄い唇が降りてきてキスを強制。
目を見開くと、グリムジョーの視線とぶつかりざまに深く舌を入れられ
ねっとりと中を舐められる。
こんなの、昨日の今日で対応できるワケなくて、
俺はなけなしの体力で逞しい胸板を押し、小さく抵抗するが
絡め取られた舌をゆるく吸われただけで
呆気なく力が抜けて、ブルブルと腕が震えてしまい。


「・・・ン・・っ」


情けなくも鼻に掛かった吐息が漏れる始末。
男にキスされてこんな反応を返す事しか出来ない自分が信じられない。
昨日だっていいようにされて、俺はただ怯えて震えることしか出来ず
グリムジョーにされるがままだったのに、
またこうして俺は、この男に屈服させられるのか・・・。

でも、だからといって抵抗して昨日のように舌を噛めば
まだ歯形が残っているだろう首筋に、もう一度噛み付かれかねない。


「っふ・・・、ぁ・・・・・ッ」
「・・どした?昨日みてェに抵抗しねーのかよ?」


眉を寄せて耐え忍んでいると、漸く唇を離したグリムジョーが意地悪く問い掛けてくる。
どうせ俺が抵抗したって、力で押さえつけて来るくせに。


「・・・ぁ・・、も、、っ」


息も絶え絶えになりながら、
もう十分俺を嬲ったハズだ、もう放してくれてもいいだろ?
俺なんかを辱めたってどうにもならない・・・。と、荒くなった呼吸を繰り返して
覆い被さるグリムジョーを見上げれば、薄っすらと目を細めて笑みを向けられる。


「言ったハズだぜ?飽きるまで飼い殺しだって・・・」
「・・・っ」


ゆるやかに頬を撫でられ、ゾクリと背中が粟立つ。
続けて首輪に触れる指先が、何度もそれを繰り返すから
俺は恐ろしくて、息を詰まらせた。
急に首輪が喰い込んできた気さえする。
・・嫌だ・・っ


「それまでは逃がさねーし、外にも出してやんねーから、覚悟決めろよ?」
「・・・ぁ・・!」


愉しげに囁いたグリムジョーの手が俺の片足を持ち上げる。
そのまま胸までグッと深く折り曲げられ、下腹部が顕になり
羞恥心を掻き立てられるより早く、そこへスルリと指が絡みついてきたのに息を止めると、低く哂われ。
まさかまた昨日と同じコトをされるのかと慌てて腰を引こうとするが
この不利な状態で、しかもソファの上なんかじゃどうにも出来なくて
クニクニと感触を愉しむかのようにソコを弄られたりしたら、もう完璧腰が砕けて、動けなくなる。


「・・くっ、!・・・・ぁ、・・・や・・め・・!」


必死にやめさようと踠く俺を追い詰めるように
グリムジョーは唇に笑みを浮かべたまま、上下に手を動かし始める。
急に送り込まれてきた刺激は、俺に嬌声を上げさせるには十分だった。
いまだに躯が敏感だったことも禍し、すぐに先走りが滲んでくる。
昨日あれだけ出したのに、もう溜まっている生理現象が恨めしい。
どうして男のコレは無意味に毎日大量生産されるのだろう・・・
悔しく嘆いても、早くも俺のソコは立ち上がって、タラタラと雫を溢すばかりだ。
耐えようとして耐えられるモノじゃないのは十分判っていたが、
俺は何とか達しないようにとチカラを入れ、唇を噛む。


「ンなコトしたって意味ねーだろ?すぐイッちまうクセに」
「・・・っん・・、・・・く・・・ッ、、」
「ま、ソコがいんだけどな」
「、ぅ・・!・・・・っあぁ!!」


抵抗など意に介することなく、一つ非道に哂ったグリムジョーに容赦無く爪を立てられ
俺は我慢するヒマもなく、ビュクッと勢いよくザーメンを吐き出した。
途端に満足したようにビクリビクリと弛緩する躯が死にそうなほど恥ずかしくて
歯を食い縛ってグリムジョーから顔を背ける。
・・最低だ。
思い通りにならない、こんな躯なんて。


「クク・・今更なに恥ずかしがってンだよ。昨日あんだけ出してたじゃねーか」
「ッ・・!」


手に付いた体液をワザと見せつけるように舌で舐め取ったあと
揶揄うように言ったグリムジョーは
あろうことか、身を屈めると、俺の股間に顔を埋めた。
驚愕に目を見開き、制止の声を発する前に、濡れそぼったペニスを口に含まれる。


「・・っあ・・・!」


纏わりつく粘膜とその熱さに眩暈がし、大きく息を飲み込んで
正気がぶっ飛ぶぐらいの衝撃を喰らった俺は、目の前の光景を信じられずに居た。
でもグリムジョーに思い切り割り開かれた太腿に、しめりを帯びたセルリアンブルーの髪が掠ったりして
ゾクゾクと痺れるような感覚が全身に奔り
性感帯の塊みたいなペニスをねろねろと飴を舐めるようにしゃぶられると
勝手に躯が何度もビクついて跳ね・・・。
俺は思考も何もかも根こそぎ持っていかれそうな程の激しい快楽に
眉を寄せてソファに爪を立て、意識を保とうとした。


「・・・っん・・、・・・・く・・っっ、 ・・・・ッあぁ!!」


けれど無駄な努力だと言わんばかりに、グリムジョーが音を立てて啜り上げてきて
俺は髪を振り乱して嬌声を上げた。
溢れ出す唾液が飲みきれず、口許から垂れていく。
俺のペニスは再び痛いほどに張り詰め、熱を溜め込んで硬くなっていた。


「、・・っふ・・・、・・ンッ・・、・・・・ぅう・・っ!」


そしてクリクリと尖らせた舌先で尿道を擽られ
感じた事もないような鋭い刺激を感じた途端、俺はビクリと大きく腰を撓らせ、射精した。


「っ・・・あ、・・・・・は・・、っ、」


トクトクと断続的に吐き出すのを、すべてグリムジョーの舌が掬い取っていく。
俺は昨日の二の舞というより、まったく同じ状態で限界を迎え、ぐったりと弛緩し
力が抜け切った躯で荒く呼吸を繰り返した。
その間にも、まるで後始末するように丹念に舌を這わせるグリムジョー。
そんな僅かな感覚にも俺は性的感覚を感じてしまい、目を瞑って耐えた。


「薄ィな・・」


あらかた舐め終えたのか、顔を上げたグリムジョーが小さく笑んで
厭らしく口端を汚していた白濁を手の甲で拭った。
それがとてつもない羞恥を煽り、俺は視線を外して唇を噛んだ。
まぎれもない恥辱で躯が小刻みに震える。
未だに熱くて荒い自分の吐息にもムカついた。


「クク・・・おまえって、人ンこと煽るのうめぇよな・・」
「・・・っ?!」


熱っぽく呟いたグリムジョーにいきなり腕を引っ張られ、ソファから引き摺り立たされる。
崩れそうになる膝を叱咤して何とか倒れずにいると
そのまま腕を引かれて部屋を出て、廊下を挟んだ奥の部屋に連れて行かれる。


「っ、放・・せ・・・、!」


一体なにをするつもりなのか、腕を振り解こうとするが儘ならず
湿った浴室に放り込まれた。
いっきに吸い込んだ湯気に胸が閊える。


「っう・・、・・ゲホ・・・ッ、 ・・なにす・・・・!」
「綺麗に洗ったら出て来い」
「・・っ、!」


噎せていると、グリムジョーは不意に掴んでいた腕を解放してそう言い渡すなり
白く曇った浴室から出て行ってしまった。
俺はただ呆然と入り口を見つめて、立ち尽くす。
今の言葉の意味は明らかに、この汗と体液に汚れた躯を綺麗にしろということなのだろうか。


「・・・・・・・」


素直に従うのも癪だったが、正直言うと俺自身、この濁った体液に塗れた自分の躯を綺麗にしたかったから
恐る恐る湯が張られている真っ白いバスタブへと足を入れ
なだらかな縁に背中を預けて全身を浸ける。


「・・・ん・・っ」


一瞬、グリムジョーによってつけられた引っ掻き傷に染みて眉を顰める。
けれどすぐに湯に肌が馴染んで、とりあえずは落ち着いてきたので
長い長い溜め息を、目を瞑って吐き出した。
ヌルくも無く熱すぎもせず、ちょうどいい温度に、漸く緊張の糸が解れて躯の力を抜く。
暫く何も考えず、ぼんやりと湯船に浸かっていた。
グリムジョーが居ないだけでも、随分リラックスできるもので・・・。

このまま、ここにずっと居たいぐらいだった。

 

「・・・、ッ・・・・」


でもそんな事は出来ないのは、よく判っていた。
俺はゆっくりとバスタブの縁から背を離し
ジクジクと腫れぼったく疼いている下部に、注意深く手を這わした。


「・・っく・・・、、」


散々嬲られたソコは酷く敏感になっていて、少し触れただけでもすぐに鋭い刺激が全身に響き
短く息を呑んで、慎重に汚れを擦り落とそうと手を動かす。
グリムジョーの唾液だか自分の体液だかがヌルヌルと指に伝わり
それを少しずつ丁寧に湯の中で綺麗にしていく。
こんなこと、できればしたくなかったけど
いつまでも不快感を纏わせているワケにもいかないし
言われた事をきちんとしておかなければ、後で何をされるか判らない。


「、ん・・・・・、・・・・・・っ」


漸く綺麗にし終わった頃には
少しノボせてしまって、立ち上がった時にクラクラと数瞬気が遠くなった。


「・・・・つ・・、」


まさか今ここで倒れることだけは避けたくて、冷たい壁沿いに手を付きながら
タイルの上を緩慢に歩いて浴室を出て、小さな脱衣所の洗面台に両手をついて、暫く息を整えた。
ふと顔を上げると、曇った鏡に自分の上気した顔が映る。
濡れたオレンジの髪から水滴がいくつも滴り、顎や頬を伝った。


「一護。出たンならタオル持ってこっち来い」


火照った躯がいくらも冷めない内に、向こうの部屋からグリムジョーの声が聞こえた。
視線を巡らすと、すぐ傍のタオル掛けに大きなバスタオルがあったので
それを手に持って、少し逡巡した後に、拭かずに
ヒタヒタとフローリングに足跡を残してグリムジョーが居る部屋へと歩いていく。
どうせ着る物なんかなかったし
それならば湯あたりしかけでボーッとする頭や躯を、少しでも冷やしたかったからだ。


「ここに立て」


部屋につくなり、黒いソファに腰掛けていたグリムジョーが自分の足元を指差す。
俺は少し躊躇ってから、結局抗う気力が湧かず
大人しくグリムジョーの示した場所に歩いていき、途惑いを感じながらも立ち尽くす。
グリムジョーは座ったまま俺の手からタオルを奪い取ると
何をするのかと思えば、徐にそのタオルで俺の躯についた水滴を拭き取り始めた。


「・・・・!」


吃驚して身じろぐと、「動くな」と低い声に咎められ、どうしていいか判らず狼狽する。
そうしている間にもグリムジョーの手は淀みなく動き
俺の躯を満遍なく拭いて行くので、文句を言うことも逃げることも出来ず
その動作を見つめているしかない。


「・・・・・、・・・ぁ・・っ」


その時、偶然にせよ意図的にせよ
胸の先端を掠ったタオル生地に感じてしまい、小さく声を上げてしまう。
ハッとして唇を噛むと、密かに口端を上げたグリムジョーが
もう水滴もついていないその場所を、何度もタオルで撫で始めた。


「・・・・っん・・・!・・・・ッ・・・」


抑えきれなかった甘さを含んだ声が漏れてしまい
俺は固く目を閉じて顔を横に逸らした。
僅かな刺激にも拘らず、どうしてこんなにも躯が反応してしまうのか、焦燥を感じる。
グリムジョーはと言えば、そんな俺のことなど気にも留めない所作で
まるで愛撫するようにタオルを滑らせていき
時折俺が喘ぎ声を洩らすと、その度に手を下にずらしていった。


「・・・・・ぁ・・っ・・・!」


そこまで来て漸くグリムジョーの意図を理解した俺は
慌てて喘ぎ声を飲み込むのと同時に、グリムジョーの腕を掴んで制止する。


「・・・やめっ、ろよ・・!」
「あ?・・ンだよ。手、邪魔」
「、?!」


けれどすぐにぞんざいに片手で両手とも纏めて拘束されてしまい、抵抗できなくなってしまう。
焦りを覚え、さすがに逃げようと腰を引く前に
グリムジョーのタオルに包まれた手が、ゆっくりと俺の下腹部へ伸び
既にゆるく勃ち上がりかけているソコをふわりと撫で上げた。


「・・・ッ・・、」


たったそれだけのことで、俺の躯は大きく跳ね
反動で濡れそぼった髪から水滴が肌に落ちてきて、その冷たく小さな衝撃にも敏感にビクつけば
愉しげにグリムジョーが咽喉で哂った。
いいように玩ばれている。
ペットどころか、程のいいオモチャぐらいに思われているのかもしれない。
俺にとってはどっちも屈辱だった。


「っ、・・・ん・・!・・・・やめ、ろって・・・ッ、・・・・ぁ・・!」


悪戯にタオル生地に全体を握り込まれて、仰け反る。
続けてゆるやかに上下に擦られて、俺の両膝はガクガクと快感に震えた。
立っていられない。


「・・・、つ・・・」


腰に響く疼いた刺激に耐え切れず、そのままグリムジョーの膝の上に倒れ込んだ。


「・・・クク・・、随分敏感じゃねーか・・・」
「、・・ッく・・・・」


揶揄するように耳元で囁いたグリムジョーの声にさえ反応して小さく身を震わせると
グイと躯を抱き寄せられ、胸元にグリムジョーの唇が当たる。
思わず息を呑むと、片方の胸の突起をねっとりと舐め上げられた。


「・・・ッ・・!・・・・ン・・っ、」


生々しい感覚にヒリつくほどの快楽が走る。
体温に溶ける唾液が外気ですぐに乾いてヒヤリと体温を持っていかれ
さっき風呂に入れと言って俺を綺麗にさせたばかりなのに、
もう自分で汚し始めている目の前の男の嗜好が理解できない。
それに、俺の火照っていた躯は、これで冷えるどころか
逆に熱く疼いていくばかりで・・・・
全ての行動が矛盾していた。


「・・あー、止まンねーわ」
「・・・?!、あっ・・・!」


熱っぽく呟いたグリムジョーの、タオルに包まれた手が強く動きだす。
俺は砕けそうになる腰に悶えるように眉を寄せて、
頭を弱々しく振りグリムジョーの肩にしがみ付いた。
早くもせり上がって来る感覚がある・・・
もはや俺のソコは、グリムジョーによって、いとも簡単に射精してしまうように
改造されていっているような気がしてならなかった。


「・・ッ・・、ん・・・っ、・・・・く、、!」


一段と速いリズムと強さで扱かれ、俺はごく少量の精液をピュクッと吐き出した。
すぐにタオルに染み込んでいく。
どうやらもう一度風呂に入る必要はないようだった。
見越してタオルを使ったのだろうか・・・。

どうでも良かった。


「っ・・・ふ・・、・・・・ぅ・・」


起きている間中、強要されるこの行為。
大嫌いなハズなのに、まさかこれがまだマシだと思えるようになるなんて、
この時はまだ、想像する事すら出来なくて・・・・・・。


「大事に可愛がってやるよ、一護・・・」


うっとりと囁かれた言葉は、とても残酷だった。

そこで何かの糸が切れたのか、今まで気を張り詰めて眠れなかった疲労も限界で
俺はプッツリと意識を失った。

 


そんな繰り返される、行為。


 


【3へ続く】


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あとがき

あー…疲れ、た…。只管エロの寸止めを目指すのはツライ…。
未だにグリムジョーが一護にセックスを強要しないのがある意味スゴイとこですが
理由があるのかないのか…(まだちゃんと考えてないorz)
どっちにしろ、いつかヤッちゃいますから、安心して下さい★笑

2007/03/18  。いた。