肌を掠る唇は、冷たかった。

 

 


『闇夜に紛れるイヌのように』

 

 


「・・・・っあ・・、はぁ・・・!」


何の脈絡もなく犯されている身体は、酷く重かった。
真夜中に廃墟のビルの剥き出しのコンクリート柱に押し付けられ
何度も揺すり上げられる度に背中が擦れて傷付く。
抱えられた尻の中心に深々と突き刺さり、出入りを繰り返す男の性器が気持ち悪い。


「っあ、・・・く・・・、っグリ、ジョー・・・ッ」


何度目かの射精にも拘らず、俺と違い息一つ乱さない男の肩に爪をたて
再び始まる律動に唇を噛みしめる。
薄く哂うグリムジョーの綺麗な顔に、思い切り爪を立てたかった。


「・・なァ・・一護・・・、いつまでヤる?」
「・・・ッ・・ぁ、」


突き上げながら耳元で低く囁き
ねっとりと舌を這わせるグリムジョーの意図がわからない。

ある時は暴力を振い、ある時は霊力を奪い、ある時は黙って何もせず、と
毎回意味のわからない行為で俺を振り回し
嫌悪だの抵抗だの、何かしらの反応を返すつど、この男は不愉快な笑みを浮かべていた。

今回だってこいつはいきなり現れ、死神化した俺を拉致して犯し
終わりの見えない快楽を与えつづけている。
抗う術は無かった。
単純な力関係。
俺はこいつより、弱い。

大人しく男のイチモツを咥え込んでいる他
生き延びる方法があるなら、どうか俺に教えてくれ・・・


「・・あっ!・・・あぁ・・っ・・・グリム、ジョ・・!っも、やめ・・・っ」
「ああ?聞こえねーなァッ!」
「ひっ・・!・・あぁっ、あ・・・!ん、、ィ・・・ッあ・・!」


グリムジョーがすでに放っていた残滓が中でぐちゅぐちゅ泡立ち
抜き挿しの摩擦熱の所為で穴はユルユルと解れ
勝手に奥までグリムジョーの性器を飲み込んでいく。

クソ!男に犯されて何で悦んでんだ、俺は・・っ


「はぁっ!あ・・っ!・・んッ、あぁっ・・!」
「クク・・もっとイイ声出せンだろ?」


角度を変え、前立腺を擦り上げるように動くグリムジョーに縋りつき
俺は言われた通り、女のようなヨがり声を上げた。
硬いグリムジョーの性器が突っ込まれる度に
俺の立ちあがった性器からは嬉しそうにタラタラと体液が溢れる。
まるで気持ち良くて堪らないという俺の心を代弁するように。


「・・ん!っ・・あ・・!、ぅ・・・ッ・・・・」


我慢出来ずにグリムジョーの腹に向かって射精すると
薄めの白い精液がへばりつき、割れた腹筋を伝い落ちていく。
そんな己の欲望の証なんか見たくなくて首を背けると
曝されたそこに薄い唇と濡れた舌が降りてきて、
ピリッとした痛みと同時に鬱血痕が残されていく。
そこに続けて歯を立てられると、気が違ってしまいそうになった。


「ッ・・・あぁ・・!・・・、・・・・・も・・・、やだ・・・・っ」


苦しいから、もう、解放して!お願いだから・・!!

女々しく涙なんか流して哀願する様は、さぞ滑稽だろう
嘲笑うようにグリムジョーの口角が吊り上がる。

そうさ、侮蔑でも同情でも何でもするがいい。
どうせ俺は浅ましい犬畜生だ・・!
どうしたら解放してくれる?イかせてくれる??
尻尾でも振ればいいのか??


「・・・あっ、はぁ・・・・、な・・で・・・?も、許し・・・・っ、、」
「まだ、いつまでヤッていいか聞いてねーんだけど?」
「・・・ぁっ・・・・・グリムジョーの満足いくまで、犯していいから・・!
 っん、・・早く・・!終わらせ・・・・っ・・!」


ヤりたきゃ好きなだけヤればいいから、早く、早くっ、
飽きるとか疲れるとか何とかして俺の中から、身体から離れてくれ!!
もう、限界なんだよ・・!!


「そーかよ、ンじゃ、好きなだけヤらせてもらうわ」
「、っひ・・!・・あぁァっ・・!」


一度中で達したグリムジョーは、抜かずにその儘腰を前後させ
萎えた性器をまた成長させ行為を続行。
激しいピストン運動に俺はただ揺さ振られて嬌声をあげた。

もうどれくらい経っただろうか
始まりは覚えているのに、過ぎた時間は解からない。
確かに言えるのは何時間たっても止まらないこの陵辱。

あぁ、甘かったんだ。
こいつの執着も体力も、底なんてないのに
俺は一体何を期待していたんだろう。


「ッあ・・!ぁあぁぁッ!!」


真っ暗だった空が明るくなり始めた頃、
漸く俺は行為から解放された。
身体からグリムジョーの萎えたモノが出て行く。
途端に、俺の閉まり切らないマヒした穴からは
ごぷごぷと白い体液が流れ落ちた。


「・・・ぁっ、・・・・はぁ・・・、っ・・・あ・・ぁ・・・・・、、」


当然、立っていられなくて、ズルズルとコンクリの床に座り込む。
もう、疲れた。
意識トぶような暴力とか、霊力吸い取られるとかはまだマシだったけど
今回のコレは最悪すぎる・・・・・。


「・・・・・は・・・っふ・・・、・・・ぅ・・ッ、、」
「今日の一護もヨかったぜェ?」


身長高い上に俺よりも一回りデカくて逞しい体躯を曲げて
グリムジョーは屈んで視線を合わせると
俺の頬や顎を伝う汗を細い指で拭った。
その色の無い氷みたいな目は、満足そうに笑っている。

そうか、そうやって色んなことして、俺の反応見て愉しんでるのか。


「・・・次は、何して欲しい・・?」


酷薄な唇が嬲るように歪む。

それはとても恐ろしく、耐え難いものであり・・・・・

 


それでも俺は、醜く『生』にしがみ付く。

 

 

【終】


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あとがき

調子に乗って小説2個目です。
が、まさに801…!精進します…orz

2006/08/31  いた。