ブラインドの隙間から射し込む朝日・・・・・朝日か・・?

まぁとにかく、目が覚めたんで起きる事にした。

 

 


『彼に一番抱く感情は』

 

 

「・・ん・・・」


欠伸を噛み殺しながら軽く伸びをして、ベッドを軋ませ上半身を起こす。
少し寝汗をかいていたのか、裸の身体がベトついていた。
朝方、、まぁ夜もだけど、
セックスをした後にめんどくさいからとその儘眠ってしまった所為もある。


「・・・御柳ー、俺シャワー行ってくっから・・」


気持ち悪いから洗い流したくて、一応隣りで寝ている恋人に声を掛けるものの、当然返事はない。
ベッドの半分を占領する180を超える長身は、現在進行形で安眠を貪っていて
シーツに埋もれた鶯色の頭はピクリとも動かず
普段の鋭い黒瞳は、まだ瞼の奥に隠されている。

実はこの無防備な寝顔がスゲー好きだったりするけど
この間手ぇ出そうとしたら、逆に襲われたから不用意に近付けない。
実は寝たフリしてんじゃねーかって話。
だって返り討ちにあったの、その一度や二度じゃねーもんよ。
懲りずにトライすること十数回、うまくいった例がない。

起こしたら起こしたで機嫌が悪いので、起こさないようソロリとベッドを抜け出し
素足でフローリングの床をひたひた歩いてバスルームに行く途中
ちらりと時計を見れば、もう昼過ぎだった。

 


最初から素っ裸なので脱衣所に用があるわけもなく、直行で浴室内に入る。
早速シャワーのコックを捻って水を出し
ぬるま湯になってきたところで頭から浴びると、とても気持ち良かった。
頬や項を打つ水飛沫が堪らない。
基本的に朝シャンは好きだ。 まぁ、今は昼だけど。


「・・・んー、もうちょい下げるか・・」


肌にぶつかる水滴の熱さが、寝起きの身体にはちょっとキツイ気がして
少し温度を低めに調整してから水流を弱める。
一人で風呂場にいる時に、湯中りなんかしてブッ倒れたくないし。
いい年こいて恥だ。つーか普通に心配。御柳が気付いてくれるかどうか。


「あいつ絶対ェ気付かないままバクスイだろ・・それか放置」


低血圧で寝起きの悪い面倒臭がり屋ときたら、それもありえる話で
軽く現実を想像してショック受けてみたり。

まぁ下らない妄想で落ち込むより
汗とか体液の乾いたやつだとか色んなモンで汚れてる身体をキレイにしたいから
手近にあるポンプ式のボディソープを引き寄せ、一滴手に取る。
トロリとピンク色のそれは御柳が買ってきたもので
これがまた、この香りが甘くて甘くて・・・・・

なんで男がそんなイイ匂いするもの買ってきてんのかって前に訊いたら、
御柳曰く、「天国には甘い匂いが合うから」だそうだ。


「・・ま、いんだけどさー・・・」


彼氏の趣味には口を出さず、だ。
このソープ使うたんびに風呂上りにエロいことされるのだって、ほぼ毎日のことだし
むしろ入浴中にソープ使って、もっとエロいことされるのだって、もう慣れたし。

俺はその時のエロい事を思い出して一人で赤面しながら
ピンクのソープを泡立てようと両手を重ねた。 次の瞬間、

ガラッ!


「天国ィ、一人でナニしてんのー?」
「・・・っひ・・?!」


ドアが勢い良く開いて、聞き慣れた低い声がした方を反射的に振り返れば
完璧熟睡してた筈の彼氏さんが、仁王立ちで立ってらっしゃる。 同じ素っ裸で。
大事なトコロが丸見えだよ、お兄さ〜ん。

・・ってか、人喰えそうなぐらい危険な眼つきで俺のカワイコちゃんロックオンしないでくれる・・?!
ケツの辺り見て舌舐めずりもいいから!!

たかが視線と仕草だけで既にエロさを爆発させている御柳はもちろん、
これから自分がナニをされるのか限りなく100%解かってしまったから
怖くてシャワーのノズルを持った儘一歩下がると
御柳の長い脚が一歩濡れたタイルの上に。
同じようにまた下がると、また御柳が一歩中に。


「クク・・何怯えてんの?一緒に入っていいっしょ・・?」


綺麗な顔がキレイに微笑むと同時に、ガッチリ腕を掴まれた。
「逃がさねーよ」と笑顔が語る。


「あっ・・、なに・・?も、もしかして起こさなかったの、怒ってんの・・・?」
「い〜や?オレが天国に怒るワケないっしょ?」
「、、ぇ、じゃぁ、なん・・で・・・?」
「別に?天国とイイコトしようと思ってるだけだし」
「・・・へ?」


言うなり御柳は後ろ手にバタンとドアを閉めて出口を無くすと
にんまりと人の悪い笑みを浮かべた。

ますます嫌な予感がすれども成す術なし。

あっという間に俺の手からシャワーノズルは奪い取られ、
御柳はいきなり水流を強めて、自分にではなく、俺の身体にザーッと浴びせ始めた。
しかも、胸や下腹部や太股と、感じやすい箇所ばかりを集中的に狙ってくる。
普通のシャワーなら問題ないのに、さっき御柳が水流を強くした所為で
くすぐったくてしょうがない。


「・・・ちょ・・っ!・・・みやッ・・、ヤメ・・・っっ」


必死に両手でガードするけれど、手は二本しかないワケで
守れるトコロは二箇所だけ。
ドコをどう頑張っても防ぎきれるものではなくて
必然的に弱いポイントは次々と責められ、簡単に身体が敏感になり、反応しだす。
見事に御柳の策にハマリ、遊ばれていた。

俺よりも俺の身体の性感帯熟知してんの今更痛感させられても嬉しくないって・・!


「ッ・・、あ・・っ」


・・ってそんなことより、・・・ヤバい。完全にヤバい。
どんどん俺の息子クンに熱が集まりだしてきた。
いつものように素直に興奮している身体が恨めしい、、でも、気持ち良くって
御柳の手にかかれば、シャワーでさえ俺を追い上げる凶器になるから恐ろしい。

堪らず背を向け屈み込んでシャワー攻撃から身を隠すと
不意に肌にあたっていた水飛沫が無くなった。


「・・・・?」


こんな中途半端に『俺イジメ』をやめる御柳じゃない。
恐る恐る振り返ると、ニヤリと唇に弧を描いた
何か善からぬ考えをしている時の御柳のエロい顔があり、思わず逃げ場もないのにズリ逃げる。
今までの経験から言って、この状態は非常にマズイ。
絶対エロいことをされる。

けど、追い詰められているのにも拘らず
その表情に見惚れてしまったのは、間違いなくその卑猥な雰囲気に呑まれたから。
ってか相変わらずエロかっこいい彼氏様に、俺は心底惚れているから始末におえない。


「・・ふっ、ぅ・・・、、」
「汗、流し終わったっしょ?次は身体洗ってやんよ・・・」


ゆっくり伸びてきた腕を振り払うこともできず、腰を抱き寄せられて、
背中越しに御柳の逞しい身体と密着する。
御柳は大人しくしている俺を抱きかかえた儘、例のボディソープを数滴手に取ると
水滴で濡れている俺の肌に、ヌルヌルと滑らせ始めた。


「・・・・んっ、・・・ッ・・」


そんなことされたら、敏感状態の今の躯はすぐにでも反応しちゃうわけでして、
首筋からスルリと下りてきた指に胸の突起ぐにゅぐにゅやられたらもう、気持ち良くて仕方無い。
少し弄られるだけで簡単にそこは立ってしまう。
俺の耳朶にねっとり舌を這わせている御柳はそれを見て小さく哂うと
片手でそのまま乳首を弄くりながら、もう片手で下のペニスを可愛がり始めた。
そこはさっきから感じまくってる俺をそのまま表すみたいに勃ちあがってて
ソープでヌルヌルにされる前に既に先走りでヌルヌルになってたから
恥ずかしくて隠すように脚を閉じようとするけど、咎めるようにやんわり握り込まれてしまって。


「っあ・・!・・・や・・めっ」


折角キタナイのをキレイにしにきた筈なのに
風呂場でまたシちゃったら意味ないだろ! と、少しばかり大袈裟に声を上げても
その考えに御柳が共感して止めてくれるわけもなく
ゆるゆると緩急をつけてペニスを扱きだした手が、まさにそれを証明していた。


「・・んっ、・・・く・・っ・・・・、・・みや、・・ぁっ・・・、だめ・・だって・・・っ!」


俺はここに身体洗いに来たんだ!、と非難するように言えば、
だから洗ってやってるっしょ。と返ってきて


「勝手に天国が感じて声だしてるだけだし」


なんて意地悪なことまで言い出す。
憎たらしくって、ワザと御柳の腕に強く爪をたててやると、「わかったわかった」と後ろから声がして
勃起したペニスからも立った乳首からも手が離された。
まさかこんなに聞き分けよく止めてくれるなんて
意外というか思ってもみなかったっていうか、ちょっと残念、、っじゃなくて、ホントよかった。
これで安心してキレイにできる。

なんて考えは甘かった。


「ンじゃ、まじめにしてやっから、ケツだせよ」
「・・・・・はぃ?」
「まだ中、掻き出してねーんだろ?」
「そっ、・・・・まだ、・・だけど・・・・・」


風呂場にきた本来の目的はそうなのだけれど、そうアカラサマに言われると、恥ずかしい。
自分の尻の穴広げて中にあるセックスの残骸を指で掻き出す作業は
一人でやっていても気分のいいものではないし、慣れるものでもないのに
それをやってやると言われても、「ハイお願いします。」なんて気楽に頼める筈もなかった。
そりゃ、今までに何度か成り行きで(一番最初のどうすればいいか解からなかった時とか
風呂場でエッチしてて意識がトんだ時とか)してもらったことはあるけど、それとこれとは話が別だ。
例え乳繰り合う仲でお互いの身体知り尽くしてるとしても、や、俺の方だけが知り尽くされてんのか?
まぁ兎に角、恥ずかしいものは恥ずかしい!
から、そこはかとなくお断りする。


「・・あ?いーからやってやるって言ってンしょ?それとも、さっきの続きするってか?」
「っえ、やだ・・!」


で、御柳はお得意の二択攻撃(どっちか必ず選ばないといけない)で俺を黙らせると
早速ソープで濡れた指で下の穴をクニクニと何度かつついてきた。
それやられると俺、もうダメで、膝が勝手にガクガク笑って立ってられなくなる。


「・・・っぁ・・!・・・・く・・っ」
「そーそ、天国はそーやって大人しくしときゃいーの」


俺を大人しくさせた張本人は、くつくつとノドで哂うと
立っていられない俺の身体を後ろから抱きかかえた儘、バスタブに腰掛けた。


「・・っみや、・・・ヤだって・・・、・・・ぁ・・!」


なけなしの抵抗をするけど、御柳がやめてくれる筈もなく
さっきのことで受け入れ態勢になっている後ろの穴に改めて指を伸ばすと
ツプっと先を挿し入れた。


「ひっ・・!・・・ん・・っ、」


そうかと思ったら、入り口の浅いところでいきなり指を抜いてしまって
てっきりすぐに中をキレイにするのだと思っていたのに、
御柳はまるで焦らす時のように挿れたり抜いたりを繰り返す。

・・あぁ、また始まった、、悪い癖だし・・!

俺をどうにかしてイジメないと気が済まない御柳は
こうして時折、無意味に時間かけたりフザけて遊んだりする。
いくらやめてくれと拝んでも、「可愛いからしょーがない」で一蹴し
いつだったか、到頭俺が泣いた時も、好きな子イジメる餓鬼大将みたいにすごく喜んでた。


「・・・っは、ぁ・・・ッ・・ふぅ・・っ」


でも、そーやって御柳の指が何度も出入りしてると、だんだん気持ち良くなってきて
俺は強請る時にする締め付けを、その細い指に対してキュウキュウやってしまっていた。


「ンながっつくなって。中キレイにするんしょ?」
「、ぁっ・・!・・・・だっ・・て、御柳・・が・・・・・っ」
「あぁ?オレがなんだって??」
「・・ッひ、・・・あぁっ!、・・・・ん、っく・・!」


俺がこんなになってるのは御柳の所為なのに
それを言おうとすると、邪魔するように いきなりちょっとだけだった指を一気に奥まで挿し込んで
俺は御柳の狙いどおり何も言えずに、逆に御柳が悦ぶような嬌声を上げてビクリと仰け反る。
ほくそ笑んだ御柳は、上気して熱い俺の耳をカリッと噛み、中の指を激しく抜き差しし始めた。
摩擦でぐじゅぐじゅと泡立ちだしたソープと待ち望んでいた刺激が与えられたのとで
俺は声を抑えることが出来ずに風呂場に反響させる。


「はぁっ・・!あぁ・・っ、あっっ・・、んん・・っ!」
「・・その声、すげぇエロい・・・」


御柳は思った通り嬉しそうに呟くと、
ヌルヌル甘く泡立っているそこに、もう一本指を挿し入れた。
人の耳元で掠れ声で囁いてくるお前の声の方が絶対エロい!と言いたいけれど
それより俺の喘ぎ声のがデカくて、


「・・・んっ、・・あっ・・・・ふ・・ッ・・・あぁっ」
「なぁ天国、見てみ?お前のここ、後ろ洗ってやってるだけなのに、勃ってンよ?」
「ひっぅ・・ッ!・・・っなコト、わかって・・・!・・ンぁっ・・!!」


指の所為だけじゃなく、さっきの御柳のエロ声の所為でかなり成長した俺のそこは
苦しげに張り詰めてタラタラと先走りを流していた。
そんなことは指摘されなくたって俺自身ちゃんとわかってたし、
そうなってんのは言い訳しようもなく御柳に欲情しまくってるからで
ぶっちゃけ早く弄ってイかせてもらいたいのも本音だったりする。


「・・・天国、どうして欲しい・・?」
「・・・・・っ、・・・く・・ッ・・・・・あっ・・・、・・・・・ここ・・も、洗って・・・・っ」
「OK・・・」


結局当初の目的をキレイさっぱり忘れる事にした俺は
目先の欲望を満たす為に、張り詰めたペニスを指さしておねだり。
こうしないと御柳はいつまでも穴の方ばっかり可愛がるだろうし
ヘタするとこっちの方は一つも触ってもらえないかもしれない。
いつもはもっと意地張って我慢するんだけども、今日はもう、ホント無理です。
素直にイかせて欲しいことをアピール。

すると御柳はそれに気を良くしたのか、首筋に唇をあて痕を残しながら
片手で俺のゲンキンなペニスを扱きあげ、
俺はその御柳の手に、息を乱して恍惚とした。


「ンな気持ち良さげな顔されんなら、もっと気持ち良くしてやらねェとなァ?」


言って御柳は俺が一番感じる扱き方でグチュグチュと何度も扱くと
出し抜けに先端の部分に親指の爪を立ててきて、


「・・っあ!ぁあぁァ・・っ!!」


俺はいつものように、勢い良く白い体液を吐き出した。
もうこのまま天国に行けるかもって気分で。
だってホント、毎っっ回思うけど、マジ気持ちイイんだって・・・


「・・はぁ、・・・っあァ・・・っ、・・っふ・・ぅ、、」
「トリップしてるとこ悪ィんだけど、挿れンぜ?」
「・・・・ぅ・・ん・・、、」


確認するように言う御柳の言葉もよく聞こえなくて
あーもー好きにして・・・・・・って感じで身を委ねる。
御柳にならナニされてもいい・・・。

ってか、そんなだからいっつも後で後悔するんだけどさ。


「・・っあ・・!ぁ・・っああぁ・・!」


そうしてこの日も俺は、風呂場で二度、脱衣所で一度
御柳に美味しく頂かれてしまったのだった。

(最後の最後にはちゃんと身体とかキレイにしてくれたから、許す、とか思ってる俺って・・・、実はアホ・・?)

 

 

 

「・・・あー、真昼間から、、疲れた・・・・」


昼飯も食べずにコトを致していた所為で、めちゃくちゃ身体がダルい。
俺はベッドの上で濡れた髪をバスタオルで荒拭きしながら、
横で既に服を着て出かける準備をしている長身を見上げた。
腰が使い物にならなくて立てない俺の為に、コンビニで何か買ってきてくれるらしいけど
そもそも使い物にならなくしたのは、このものすごい優しくて限りなくエロい彼氏さんだ。


「あんまり天国が可愛いから、止まンなかったっしょ」
「・・ッ」


咎めるように上目で睨んだのに、全然反省の色無しでエロく薄い唇の端を上げて哂う御柳が
「スゲー最高だったし・・」と低い声で耳元で囁くもんだから、俺はまたゾクゾクしてしまう。
本当にこの男は、存在全てがエロの塊で出来ているというか何というか・・・。
まぁ惚れた自分としてはそこも含めて大好きなんだけども。


「メシ喰ったら、またヤろうな・・?」


いつものように御柳が目元に引いた赤いメイクは
ああ、やっぱり、エロいなと思った。

 

 


【終】


ミスフル小説一覧へ戻る


あとがき

御柳がエロいってことを只管強調しようと頑張った話ですが、そーでもなかったorz
エッチの部分は面倒なのでハショりました。

。いた。

2006/08/26 (誕生日小説の筈なのに、軽く一ヶ月過ぎ…orz)